整体から見たカラダのゆがみと肩こりや腰痛の関係
私たち人のカラダは五感から得た情報に対して反応します。
その情報は外部からの刺激に限らず、内部からの情報…つまりは過去の経験の記憶からイメージしたものも含まれます。
脳はそういった情報をもとに感情を刺激し、その情報が自分にとって「快」か「不快」かといういづれかの選択をします。そして「不快」と判断した場合、その瞬間にカラダはゆがみます。
ゆがみは筋肉の不必要な緊張状態で、自律神経の「交感神経」が優位になった状態です。
例えば
ある人にとっては「青色」が好きだとしても、ある人にとっては「青色」が不快な色の場合もあります。これは過去の記憶によって何らかの理由から、快・不快というイメージをつけられているためです。
「青色」について何か嫌な思い出があれば、イメージしただけでカラダはゆがみます。逆に「青色」に対して良い思い出があれば、イメージしただけで副交感神経が優位になって筋肉の緊張は解消されゆがみの問題はなくなります。
人のカラダは常に五感からの情報をもとに、無意識にこれらを判断してカラダのゆがみにまで影響する情報を全身にあたえています。
実は…これらのことは、患者さんの痛みやしびれといった辛い症状の回復のプロセスにとても重要なことなのです。
あなたの最終目的は「痛みや症状の解消」だけでしょうか?。痛みや辛い症状は無くなって当然で、さらにその先にあるものは「健康で幸せな生活」をすることにあるのではないでしょうか?
それをあなたも私もイメージしながら一緒になって目標に向かうことが「快」であり、ゆがみから解放されていく大切なプロセスなのです。
なぜイメージが必要なのかというと、人は生きていくためのイメージが必要となるからです。
カラダがより健康になるというイメージは、脳がつねに「快」の状態であることで、カラダがゆがむ交感神経優位から不必要な筋肉の緊張がなくカラダのゆがみがない副交感神経優位に働くためです。
慢性的な痛みや辛い症状を抱える方は、毎日の生活のなかで常に
「今日はどうやって痛みのない生活をしたらいいんだろう…」
「毎日、痛くて、痛くて、精神的につらい…」
というような、常に「不快」なイメージを持って生活してしまっているのです。この状態では、常に交感神経優位でカラダがゆがんでしまっていることになります。
腰が痛くて、腰の痛みをかばって歩くことが続くとカラダのゆがみからくる問題も日々大きくなっていってしまうのです。
このように脳内のイメージを「快」にすることで、カラダのゆがみの原因を作っている筋肉の不必要な緊張は解消され、カラダは正しい状態に戻ろうとするのです。
健康的な生活が出来るようになる!というイメージと、実際の整体施術が一体になって初めて本来の健康を取り戻すことができるのです。
「病は氣から」という言葉の通り、脳の中では様々な情報処理がさされてますし、それがなるべく「快」の情報に満ちているのであればカラダのゆがみも整っていくのです。
そしてこういったプロセスを経てどんどん回復してくると…
- 化粧や身だしなみにも気が向くようになる ⇒ 痛みがあるときはそんなことは二の次
- 主婦であれば家のことに目が行くようになる ⇒ 家の中の掃除や庭の手入れなど
- 仕事に集中出来るようになる ⇒ 痛みがなく集中力が発揮される
- 笑顔が増える
- 家庭の中が明るくなり家族の会話が増える ⇒ 痛みがあると家族に痛みや不満を訴えるので家族の会話も少なくなる
このように、患者さんが健康な状態に回復するまでのプロセスは…スポーツや武道で良い成績をあげたり、起業家が成功したりするために活用している「良いイメージを描く事」と同じなのです。
こういった、イメージが直接カラダのゆがみに関係していることを知らないで、「痛みを解消する」ことばかりに注意を向けているような整体院は注意が必要です。
私はそういった整体師を「技術バカ」と呼んでます。そういった整体師は人を相手にしているのではなく、人の手足などをパーツや部品として、ひどい時には物体として扱ってしまっていることが多いのです。
「痛みさえ取れればよいだろう」と、相手の感情などお構いなしになってしまっているのです。
どうかあなたはそのような整体院へ行かないでくださいね。
※肩こり・腰痛回復センターは治療家のための、整体技術や精神面での研鑽のための勉強会を定期的に企画・主催しています。
掲載日:2017年01月30日