
肩を揉んでも、しばらくするとまた重くなる。
夕方になると肩だけでなく、首までガチガチになる。
そんな肩こり・首こりが続いている方に、一度知っていただきたいのが**「呼吸と筋肉の関係」**です。
「肩こりと呼吸に何の関係があるの?」
と思われるかもしれません。
でも実は、私たちが毎日何気なく繰り返している呼吸には、首や肩まわりの筋肉も関わっています。
呼吸は一日に何度も繰り返す動きだからこそ、その積み重ねが体に与える影響も意外と小さくありません。
呼吸の主役は「横隔膜」という筋肉です
普段、私たちは呼吸を意識することなく生活しています。
その呼吸で中心的な役割をしているのが、胸とお腹の境目にある**「横隔膜」**という大きな筋肉です。
横隔膜が上下に動くことで胸の中の空間が広がったり狭くなったりし、空気が肺へ出入りします。
つまり本来の呼吸では、肩を大きく上下させなくても息をすることができます。
ところが、呼吸が浅くなると少し事情が変わってきます。
呼吸が浅くなると首や肩の筋肉も働きます
仕事に集中している時や緊張している時、自分でも気づかないうちに呼吸が浅くなっていることがあります。
また、長時間パソコンやスマートフォンを見て背中が丸くなっていると、胸まわりが十分に動きにくくなることもあります。
こうした状態で呼吸を続けると、横隔膜だけではなく、首や肩まわりにある筋肉も呼吸を助けるために働くことがあります。
試しに大きく息を吸ってみてください。
その時、肩まで「グッ」と持ち上がっていないでしょうか。
もちろん、首や肩の筋肉が呼吸を助けること自体は、体に備わっている正常な働きです。
問題になるのは、それが日常的に続いている場合です。
一日に何度も繰り返すからこそ負担になります
人は一日におよそ2万回、呼吸をするといわれています。
もし、そのたびに首や肩の筋肉まで必要以上に働いていたらどうでしょう。
一回一回はとても小さな動きです。
しかし、それを毎日何千回、何万回と繰り返していれば、首や肩の筋肉にとっては休みにくい状態になります。
特に、
- 仕事に集中すると肩に力が入る
- 気づくと息を止めている
- 大きく息を吸うと肩が上がる
- 夕方になると首や肩が重くなる
という方は、姿勢だけではなく普段の呼吸にも一度目を向けてみるとよいかもしれません。
「深呼吸=大きく吸う」ではありません
呼吸が浅いと聞くと、
「それなら大きく息を吸えばいい」
と思いますよね。
ところが、大きく吸おうと頑張りすぎると、かえって肩に力が入り、首や肩の筋肉を使ってしまうことがあります。
そこで意識していただきたいのが、
「吸う」よりも、まずゆっくり「吐く」ことです。
仕事の途中で一度手を止めて、肩の力を抜きます。
そして「ふーっ」と、ゆっくり息を吐いてみてください。
息を吐けば、そのあとには自然と次の空気が入ってきます。
無理に深く呼吸する必要はありません。
「ちゃんと深呼吸しなくては」と頑張るより、肩の力を抜いてゆっくり吐く。
それくらいから始めてみてください。
肩こり・首こりを見る時に「肩だけ」を見ない理由
肩がこっていると、「肩の筋肉が硬いから肩こりになる」と考えがちです。
もちろん、実際に肩の筋肉が硬くなっている方はたくさんいらっしゃいます。
ただ、私が体を見る時に大切にしているのは、
「なぜ、その筋肉が硬くなったのだろう?」
という視点です。
姿勢なのか。
背中の動きなのか。
仕事中の緊張なのか。
睡眠なのか。
それとも今回お話しした呼吸なのか。
体は、それぞれの部分が単独で働いているわけではありません。
お互いに助け合いながら、一つの体として動いています。
だからこそ肩こり・首こりについて考える時も、肩や首だけを見るのではなく、体全体を見ることが大切だと私は考えています。
今日一度だけ、自分の呼吸を確認してみてください
今日、仕事や家事の途中で一度だけ、自分の呼吸を確認してみてください。
パソコンやスマートフォンから目を離して、
「肩が上がっていないかな?」
「息を止めていないかな?」
「ゆっくり吐けているかな?」
と、自分の体に少しだけ意識を向けてみる。
特別な運動をする必要はありません。
普段ほとんど意識することのない呼吸だからこそ、自分の体がどれくらい力んでいるのかを知るきっかけになります。
毎日何気なく行っていることに少し目を向ける。
それも、これからの体を大切にする一つの方法ではないでしょうか。
肩こり・首こりについて詳しく知りたい方へ
肩こりや首こりは、筋肉だけでなく、姿勢や呼吸、日々の体の使い方など、さまざまなことが関係しています。
当院が肩こり・首こりをどのように考えているのかについては、こちらのページでも詳しくご紹介しています。
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