
最近、テレビCMなどで「着るタイプ」の肩こり対策を目にすることが増えてきました。
以前からある塗り薬や貼り薬、磁気を利用した製品に加えて、今では着ることで血行促進や肩こりの改善をサポートする衣類まで登場しています。
「肩こり対策も、ここまで進んだんだ」と思った方もいるのではないでしょうか。
実際、こうした商品を使って、
「肩が楽になった」
「仕事中のつらさが軽くなった」
と感じる方もいらっしゃると思います。
選択肢が増えること自体は、肩こりで困っている方にとって良いことだと思います。
ただ、ここで一つ考えてみてください。
肩こりを楽にする方法がこれだけ増えているのに、なぜ何年も肩こりを繰り返している人がいるのでしょうか?
今回お伝えしたいのは、こうした商品が良い、悪いという話ではありません。
実は肩こりについて考える時、
「今つらい肩を楽にすること」と「なぜ肩こりを繰り返しているのかを考えること」は、分けて考えた方がよい場合があります。
この違いについてお話しします。
「着て楽になる」ことと「繰り返す理由」は別の話です
肩がつらい時に、
✅貼り薬を使う
✅温める
✅磁気製品を使う
✅肩こり対策の衣類を着る
こうした方法で身体が楽になるのであれば、上手に利用すればよいと思います。
仕事や家事があるのに肩がつらければ、
「今、このつらさを少しでも楽にしたい」
と思うのは当然です。
ただし、ここで大切なのは、
「楽になった=肩こりを繰り返している理由まで変わった」とは限らない
ということです。
例えば肩が楽になった翌日も、一日中パソコンに向かい、同じように肩へ力を入れて仕事をしていれば、再び肩に負担がかかります。
これは商品が良い、悪いという話ではありません。
肩を楽にすることと、肩へ負担が繰り返しかかっている背景を見ることでは、役割が違うのです。
商品を脱いだあとも、身体の使い方は続いています
例えば、デスクワークをしている女性を考えてみましょう。
- 朝からパソコンに向かう
- 仕事に集中すると、いつの間にか顔が画面へ近づく
- 気づかないうちに肩へ力が入る
- 休憩時間にはスマートフォンを見る
- 夕方になると肩や首が重くなる
- 帰宅して肩こり対策の商品を使うと、少し楽になる
ところが翌朝になれば、また同じ仕事が始まります。
つまり、その時に肩が楽になっても、肩に負担がかかっている毎日の身体の使い方そのものは変わっていないことがあります。
だから再び肩がつらくなることがあっても、不思議ではありません。
肩こり対策の選択肢が増えた今だからこそ、「何を使えば楽になる?」だけでなく、「なぜ私は繰り返している?」という視点も持っていただきたいのです。
肩がつらくても、理由が「肩だけ」にあるとは限りません
肩がつらいと、どうしても肩そのものへ目が向きます。
「肩の筋肉が硬い」
「肩が疲れている」
「肩の血流が悪いのかな」
もちろん、実際に肩まわりの筋肉が緊張していることはあります。
ただ、人の身体は肩だけが単独で働いているわけではありません。
頭を支える首
腕の動きに関係する肩甲骨
身体を支える背中
呼吸によって動く胸まわり
さらに、立ったり歩いたりする時には骨盤や脚も使います。
身体はそれぞれがつながりながら動いています。
ですから肩がつらくても、肩だけを見ていれば「なぜそこへ負担が集まっているのか」まで分かるとは限りません。
「何を使う?」の前に「いつ肩がつらくなる?」を見てみる
肩こりが続くと、
「どんな商品がいい?」
「どんな枕がいい?」
「何を塗ればいい?」
「どんなストレッチをすればいい?」
と、「何を使うか」「何をするか」に目が向きやすくなります。
そこで、もう一つ確認していただきたいことがあります。
あなたの肩は、いつ一番つらくなりますか?
朝起きた時でしょうか。
パソコンを使って2~3時間たった頃でしょうか。
夕方でしょうか。
忙しい日に強くなるでしょうか。
休日には少し楽でしょうか。
ここを観察すると、
「仕事に集中している時ほど肩に力が入っている」
「午後になるとほとんど立っていない」
「スマートフォンを見ている時間も意外と長い」
など、自分では気づかなかったことが見えてくる場合があります。
肩こり対策の商品を探すことと同じくらい、自分の肩こりがどんな時に繰り返されているのかを知ることも大切です。
当院が肩こりでも「肩だけ」を見ない理由
当院でも、肩こりで来院された方の肩の状態は確認します。
ただ、肩だけを見て終わることはありません。
首や背中、肩甲骨まわりだけでなく、頭部・顔・腹部なども含めて身体全体を確認します。
それは、
「肩が硬いかどうか」だけではなく、「なぜ肩へ負担が集まっているのか」を考えるためです。
施術も、最初から肩だけを揉み続けるものではありません。
身体の状態や動きを確認しながら、その方の肩に影響していると考えられる部分を一つずつ見ていきます。
長く多くの方のお身体を見てきて感じるのは、同じ「肩こり」という言葉でも、身体の状態や毎日の生活は一人ひとり違うということです。
だからこそ、何度も肩こりを繰り返している方ほど、肩だけではなく身体全体を見ることが大切だと考えています。
今日、自分の肩こりを一つだけ観察してみてください
新しい商品を買う必要も、今使っている肩こり対策をやめる必要もありません。
今日一日、
「私の肩は、いつ一番つらくなるんだろう?」
これだけ確認してみてください。
そして、肩が楽になった時にも、
「楽になったから終わり」ではなく、「今日はなぜ肩がつらくなったんだろう?」
と一度だけ振り返ってみてください。
それだけでも、自分の身体を見る視点は少し変わります。
肩こりを楽にしてくれるものを上手に利用すること。
そして、肩こりを繰り返している背景にも目を向けること。
この二つは、どちらか一方を選ぶものではありません。
「楽になること」と「なぜ繰り返すのかを考えること」は別。
肩こりが長く続いている方に、今回一番知っていただきたかったことです。
何度も肩こりを繰り返している女性の方へ
肩こりが続く背景には、肩の筋肉だけではなく、仕事中の身体の使い方や首・背中の状態、身体全体の緊張など、さまざまなことが関係している場合があります。
楽整体サロンが、何度も繰り返す肩こりをどのように考え、身体をどのように確認しているのかはこちらで詳しくご紹介しています。
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