自律神経:「からだ・ことば・こころ」を同時に整える

― 空海の“三密”と現代の自律神経ケア ―

✅「最近、なんだか調子が出ない」
✅「疲れてるのに、ちゃんと休めてない気がする」
✅「気づけば、いつも何かに追われている」

そんな“なんとなく不調”が続いているなら、もしかしたら自律神経のバランスが崩れているのかもしれません。

でも、単に休んでも、なかなか良くならない――。

それは、体だけじゃなく、心や思考まで“バラバラ”になっているから。

そんなとき、ぜひ思い出してほしいのが、平安時代の天才・空海が説いた「三密(さんみつ)」という考え方です。

三密とは?

三密とは、空海が説いた「身・口・意(しん・く・い)」のこと。

  • 身=からだの動き、姿勢、所作
  • 口=声・言葉・音
  • 意=こころ・思考・感情

空海はこの3つを“バラバラ”にせず、ひとつに揃えることで本来の自分に戻れると説きました。

これ、実は現代の自律神経ケアにもそっくりなんです。

なぜ「同時に整えること」が大事なの?

たとえば…

  • ストレッチをして体をほぐしても、頭の中がグルグルしていたら、疲れは取れにくい。
  • 言葉で前向きになろうとしても、体がこわばっていたら不安が抜けない。
  • 心だけ落ち着けようとしても、姿勢が崩れて呼吸が浅ければ、リラックスしづらい。

つまり、「どれか1つ」じゃ足りないんです。

からだ・ことば・こころを“同時に整える”ことで、深い安定が生まれる。

これが空海の“三密”であり、現代の「自律神経を整える」本質でもあります。

バラバラになりやすい現代人

スマホを見ながら、何かを食べて、別のことを考えている。

現代人の生活は、常に「分断された三密」だらけです。

  • 身はここにあるのに、意は未来の不安へ。
  • 意は落ち着こうとしても、口はSNSで忙しい。
  • 口では大丈夫って言いながら、身は緊張で肩が上がってる。

こんなふうに、三つがバラバラになることで、自律神経のバランスも崩れていくんです。

じゃあ、どう整えればいいの?

空海が実践していたのは、とてもシンプルなこと。

「からだを整える」「呼吸と声を整える」「心を静める」――これを同時にやる。

難しく聞こえるかもしれませんが、現代でもできるカンタンな方法があります。

たとえば:

1分だけ、背筋を伸ばして座り、

ゆっくり息を吸って、

「ふぅ〜」と声を出しながら吐いてみる。

ただそれだけで、三密が少しだけ揃います。

自律神経を整えるには、バランスがカギ

現代人の不調は、「がんばりすぎ」「考えすぎ」「動きすぎ」から起こりがち。

でも、空海の三密のように「整えるべきポイント」を絞っていけば、意外なほどシンプルに、心も体も軽くなるんです。

まずは今日、「からだ・ことば・こころ」がバラバラになっていないか、少しだけ意識してみてください。