来院時のお悩み

30代の女性。デスクワークが中心で、以前から肩こりを感じることが多く、特に仕事が続くと右肩の重さが気になるとのことでした。
お話を詳しく伺うと、肩だけではなく、普段マウスを操作している右手首にも痛みが出ていました。
また、右腕を上に挙げてもらうと、途中で少し痛みを感じる状態でした。
ご本人としては「肩こり」が一番のお悩みでしたが、肩だけを見るのではなく、日常的に使い続けている右手から腕までの状態も確認することにしました。
お身体の状態
右手を確認すると、マウス操作でよく使う手のひらから手首にかけて緊張があり、前腕にも硬さがみられました。
特に気になったのが、前腕を構成する橈骨と尺骨の位置関係と動きです。
パソコンのマウス操作では、手を一定の位置に置いたまま、クリックやスクロールなど細かな動きを長時間繰り返します。
そのため、手のひらや手首だけでなく、前腕にも負担が続きます。
今回も右手首から前腕の動きが十分ではなく、それに伴って筋肉の緊張が肩まで続いているように感じられました。
施術内容
まずベッドに仰向けになっていただき、頭部や顔、腹部などにやさしく触れながら、全身にみられる緊張を整えていきました。
強く揉んだり、無理に関節を動かしたりするのではなく、身体の反応を確認しながら施術を進めます。
今回は特に、マウス操作をする右手側の負担が気になったため、右手のひらから手首にかけて細かく確認し、手首の調整を行いました。さらに前腕の橈骨・尺骨のねじれや動きの偏りを確認しながら矯正しました。
その後、肩こりへの深いアプローチのため、もう一台のベッドへ移動していただき、肩から首、背中にかけての筋肉や関節の動きを整えていきました。
施術後に右腕を挙げてもらうと、施術前よりも動作がスムーズになり、挙げる際に感じていた痛みも軽くなっていました。
来院後の変化
施術後、来院時と同じように右腕を挙げていただくと、最初に感じていた右肩の痛みが軽くなり、腕も挙げやすくなっていました。
特に今回は、肩だけではなく、普段マウス操作で負担がかかっている右手のひらや手首、前腕まで調整したことで、ご本人も右腕の動きが楽になったことを感じていらっしゃいました。
その後は、再発予防も兼ねて数回来院していただき、仕事でマウス操作を続けながら右手首や肩の状態を確認していきました。
現在は右手首の痛みも気にならなくなり、肩の重さも以前ほど感じずに仕事ができるようになっています。
院長より
長時間のパソコン作業によって手首や腕に不調が出る状態は、一般に「マウス症候群」などと呼ばれることがあります。
考えてみれば、マウスという道具を何時間も握り、ほぼ同じ位置で細かな操作を繰り返す生活は、人の手にとって比較的新しいものです。
その負担は手首だけで終わるとは限りません。
手のひらや手首の使い方が偏ると、前腕の橈骨・尺骨の動きにも影響し、それに伴って前腕の筋肉にも緊張が生じます。
そして腕は肩につながっているため、長時間のマウス操作による手や腕の負担が、肩こりを強くする一因になることもあります。
「肩がこっているから肩を揉む」だけではなく、普段どのように手や腕を使っているのかまで見ることが大切です。
デスクワークで肩こりが続いている方は、肩だけでなく、いつもマウスを持っている手首や前腕が硬くなっていないか一度確認してみてください。









